Come on Let's Dance (This is the FANKS DYNA-MIX)

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「Come on Let's Dance (This is the FANKS DYNA-MIX)」
TM NETWORKシングル
初出アルバム『GORILLA』
B面
  • You can Dance
  • Come on Let's Dance (The SAINT MIX)
リリース
規格 12インチレコード
ジャンル ロック
時間
レーベル EPIC・ソニー
作詞 神沢礼江
作曲 小室哲哉
プロデュース 小室哲哉
チャート最高順位
TM NETWORK シングル 年表
YOUR SONG ("D"Mix)
(1985年)
Come on Let's Dance (This is the FANKS DYNA-MIX)
(1986年)
GIRL
(1986年)
ミュージックビデオ
「Come on Let's Dance」 - YouTube
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Come on Let's Dance (This is the FANKS DYNA-MIX)』(カモン・レッツ・ダンス - ディス・イズ・ザ・ファンクス・ダイナミックス)は、TM NETWORK6枚目のシングル。1986年4月21日に発売された。

構成

アルバム『GORILLA』の先行シングルとしてリリースされ[注釈 1]、カップリング曲は、アルバム『GORILLA』の先行楽曲「You can Dance」と、表題曲の「Come on Let's Dance」リミックス・ヴァージョン「Come On Let's Dance (The SAINT MIX)」を収録されている。

制作

ミキシング

FANKS」というコンセプトを打ち出し、これまでのファンタジー、近未来的路線を一蹴。生ドラムサックススリーピース・コーラスを取り入れたファンキーな楽曲となっている。制作は小室哲哉とマイケル・バルビエリの2人でニューヨークにて行なわれた。小室は「ダンサブルな音楽は昔からやりたかった。アメリカのR&Bモータウンの音楽をルーツにしているヨーロッパの人たちと同じ所に行きたい。ヨーロッパの方から見たら“Far East(極東)”ではあるんだけど、同じルーツの音楽を違う解釈で作ったら、同じレベルになったという所までやりたい」という意向からエンジニアにマイケルが起用された[1]。アメリカのスタッフから「ヨーロッパディスコのヒットパターンだね」「オリエンタルな部分もある」と言われた小室は「イントロは正にそう取られる様に作っていた。アメリカの受け止められ方と自分が考えていたことにズレはなかった」と答えている[2]

サンプリングは全く使用せず、ワンボタンスイッチング録音を駆使し、何回も電源を切ったり入れたりして電源を入れた所にだけディレイがかかる様にした。その後、ノリで適当に何回か新規にキーボードを弾き、格好良い所だけテープに繋ぐ形でまとめたため、マイケルから「日本語がわからないから勝手に切っちゃってるけどいいの?」「これはどういう意味?」と何回も質問があり、それに小室が逐一返答したという[2]

レコーディング

本楽曲のイントロは、リリース前年である1985年に、小室の実家で曲の打合せをしていたところ、久保こーじが2階から階段をドタドタドタ…と駆け下りてきた音がヒントとなり作られた。

サックスの演奏は、元タワー・オブ・パワーレニー・ピケット(英語版)が参加している。間奏のソロパートでサックスを全面に押し出しているのは、デュラン・デュランの「The Reflex」の12インチでのリミックスで披露されたサックスの演出に触発され、「絶対に海外で録音したい」と思ったことからきている[2]

コーラスは、ニューヨークで「是非一緒にやりたい」と言った一人であるタワサ・アジ(英語版)が参加している[2][注釈 2]

キーボードの演奏に関して、小室は「かなり苦労して頑張って弾いていたし、その後に編集している所も多いから、キーボードパートのコピーは難しい」と振り返っている[2]

宇都宮隆は「自分なりの16ビートのタイム感がつかめた大きなきっかけとなった1曲」と語っており[3]、2019年のインタビューで「初めて聴かせて貰った時の衝撃が凄くて、とんでもない音圧だし、とにかくサウンドのクオリティが高くて。当時は海外でレコーディングするミュージシャンが多かったんですけど、僕は『わざわざ面倒くさいな…』と思ってたんです。でも音を聴いてみたら、やっぱり日本の機材や環境ではこんなサウンドは作れないと実感した」と、TMでの活動の中でも特に忘れられない出来事だったと語っている[4]

作詞

神沢礼江に作詞を依頼する際、小室はエルトン・ジョンや、ハワード・ジョーンズの作風を「ただ聴けば、ポップで軽くて、差しさわりのないものに聴こえる。でも歌詞に目を向けると、ラブソングはほとんど無くて、『友情』『叱咤激励』『希望』を歌っている。『やれることは今はこれしかないから頑張ろう』というテーマを掲げているのが彼らが受けている要因なんだ」と例を示しながら説明した後、「最初は『音が格好良い』と思って入ったリスナーも、歌詞に耳を傾けると『僕達から、何かをしようとしている君達へ。何も無いけど、何か頑張ろうとしている君達へ。夢を探している君達へ』という深い歌なんだと気づく仕掛けをやってみたい」「『Dance』という言葉を下降線を上昇線へ向けるためのキーワードにしてほしい」と指示した[5]

ミュージック・ビデオ

PVの撮影は『GORILLA』のレコーディング作業中の合間を縫い、「徹夜明けに宇都宮が髪を切り、愛知県名古屋市に移動し、1日でロケーション撮影を行う」という強行スケジュールで行われた。その後、ディスコ調に休み無く明滅して回転を続ける構成の映像編集・CGの使用が施された[5]坂西伊作が六本木のレコード店に通っていた時、ワイルド・バンチの面々と出会い、その尖った格好良さに惚れ込み、PV出演・アルバムのレコーディング参加を願い出た[6]

収録曲

12インチレコード
全作曲・編曲: 小室哲哉
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.Come on Let's Dance (This is the FANKS DYNA-MIX)神沢礼江小室哲哉
2.You can Dance西門加里小室哲哉
3.Come on Let's Dance (The SAINT MIX)神沢礼江小室哲哉
合計時間:

収録アルバム

Come on Let's Dance

You can Dance

他アーティストによるカバー

発売日 アーティスト 収録作品 備考 出典
1989年4月26日 幕末塾 シングル「Come on Let's Dance」 秋元康がプロデューサーを務めたパフォーマンスグループで、
メンバーの一人に、タレント彦摩呂が所属していた。
テレビ朝日系ドラマ『マスカットリップス』主題歌[7]
[8]

脚注

注釈

  1. ^ シングル・ヴァージョンとアルバム・ヴァージョンはアレンジが若干異なり、アルバム・ヴァージョンはシングル・ヴァージョンのサブタイトルは付かず、イントロ・間奏・リフレイン・アウトロが編集され演奏時間が3分台に短縮されている。アルバム・ヴァージョンのイントロは前曲「I WANT TV」とクロスフェードとなっている。
  2. ^ カップリング曲の「You can Dance」は、小室が楽曲を提供するなど縁があった渡辺美里が参加している[2]

出典

  1. ^ 自由国民社刊『シンプジャーナル』1986年8月号「TM NETWORK ツアー直前インタビュー 金色のDISCO DREAM」18Pより。
  2. ^ a b c d e f 立東社刊「PLUM」1986年5月号 Vol.6「TM NETWORK 『Come on Let's Dance』踊りまくり弾きまくり!」pp.27-32より。
  3. ^ ソニー・マガジンズ刊 『ギターブック』 1997年1月号11Pより。
  4. ^ 音楽ナタリー. “TM NETWORK「TM NETWORK THE VIDEOS 1984-1994」宇都宮隆インタビュー 2019年6月18日”. 2022年6月23日閲覧。
  5. ^ a b 自由国民社刊「シンプジャーナル」1986年6月号「TM NETWORK 明日へDance!だから今夜はDancing!! This is the FANKS DYNA-MIX」pp.142-143より。
  6. ^ TM NETWORKWORLD HERITAGE DOUBLE-DECADE COMPLETE BOX』ブックレットより。
  7. ^ “Nettaiya ACADEMY マスカットリップス”. テレビドラマデータベース. 2021年9月7日閲覧。
  8. ^ “幕末塾 / Come on Let's Dance”. CDジャーナル. 音楽出版社. 2021年9月7日閲覧。
小室哲哉 - 宇都宮隆 - 木根尚登
シングル
  1. 金曜日のライオン (Take it to the lucky)
  2. 1974 (16光年の訪問者)
  3. アクシデント (ACCIDENT)
  4. DRAGON THE FESTIVAL (ZOO MIX)
  5. YOUR SONG ("D"Mix)
  6. Come on Let's Dance (This is the FANKS DYNA-MIX)
  7. GIRL
  8. All-Right All-Night (No Tears No Blood)
  9. Self Control (方舟に曳かれて)
  10. Get Wild
  11. KISS YOU 〜世界は宇宙と恋におちる〜
  12. RESISTANCE
  13. BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を越えて)
  14. SEVEN DAYS WAR
  15. COME ON EVERYBODY
  16. JUST ONE VICTORY (たったひとつの勝利)
  17. COME ON EVERYBODY (with Nile Rodgers)
  18. KISS YOU (KISS JAPAN)
  19. GET WILD '89
  20. DIVE INTO YOUR BODY
  21. THE POINT OF LOVERS' NIGHT
  22. TIME TO COUNT DOWN
  23. RHYTHM RED BEAT BLACK
  24. RHYTHM RED BEAT BLACK (Version 2.0)
  25. Love Train/We love the EARTH
  26. WILD HEAVEN
  27. 一途な恋
  28. Nights of The Knife
  29. GET WILD DECADE RUN
  30. 10 YEARS AFTER
  31. Happiness×3 Loneliness×3/80's
  32. MESSaGE
  33. IGNITION, SEQUENCE, START
  34. We Are Starting Over
  35. CASTLE IN THE CLOUDS
  36. NETWORK™
  37. WELCOME BACK 2
  38. I am
  39. Green days 2013
  40. LOUD
  41. Get Wild 2015
  42. GET WILD 2017 TK REMIX / GET WILD (Takkyu Ishino Latino Remix)
  43. GET WILD (Takkyu Ishino Remix)
  44. How Crash?
  45. Whatever Comes
  46. Angie
  47. Get Wild Continual
楽曲
アルバム
オリジナル
ミニ
リミックス
ライブ
ベスト
コンピレーション
蔵出し音源集
ボックス
映像作品
  1. VISION FESTIVAL
  2. FANKS "FANTASY" DYNA-MIX
  3. Self Control and the Scenes from “the Shooting”
  4. Gift for Fanks Video since 1985-1988
  5. FANKS the LIVE 1 FANKS CRY-MAX
  6. FANKS the LIVE 2 KISS JAPAN DANCING DYNA-MIX
  7. FANKS the LIVE 3 CAMP FANKS!! '89
  8. FANKS the LIVE 4 FANKS
  9. RHYTHM RED BEAT BLACK
  10. WORLD'S END I
  11. WORLD'S END II
  12. EXPO ARENA FINAL
  13. DECADE
  14. final live LAST GROOVE 5.18
  15. final live LAST GROOVE 5.19
  16. LIVE TOUR Major Turn-Round 01 -Turn-Round Edition-
  17. LIVE TOUR Major Turn-Round 02 -Encore+D.Harada V-Mix Edition-
  18. LIVE TOUR Major Turn-Round 03 -Premium Edition-
  19. LIVE IN NAEBA'03 -FORMATION LAP-
  20. “BEE” presents TM VISIONS
  21. CAROL the LIVE
  22. TM NETWORK DOUBLE-DECADE TOUR "NETWORK"
  23. All the Clips
  24. TM NETWORK tribute LIVE 2003
  25. SPIN OFF from TM -tribute LIVE 2005-
  26. SPIN OFF from TM -8songs,and more.-
  27. SPIN OFF from TM 2007-tribute LIVE III-
  28. -REMASTER- at NIPPON BUDOKAN 2007
  29. -Incubation Period-
  30. FINAL MISSION -START investigation-
  31. TM NETWORK 30th 1984〜 the beginning of the end
  32. TM NETWORK THE MOVIE 1984〜
  33. TM NETWORK 30th 1984〜 QUIT30 HUGE DATA
  34. TM NETWORK 30th FINAL
  35. TM NETWORK 2012-2015
  36. TM NETWORK THE VIDEOS 1984-1994
  37. tribute live SPIN OFF T-Mue-needs
  38. TM NETWORK How Do You Crash It?
  39. TM NETWORK LIVE HISTORIA VISUALIZED T
  40. TM NETWORK LIVE HISTORIA VISUALIZED M
  41. “FANKS intelligence Days” at PIA ARENA MM
  42. 40th FANKS intelligence Days 〜DEVOTION〜
  43. 40th FANKS intelligence Days 〜STAND 3 FINAL〜
コンサート
1980年代
1990年代
2000年代
  • TM NETWORK Log-on to 21st Century
  • TM NETWORK TOUR MAJOR TURN-ROUND
  • TM NETWORK DOUBLE-DECADE "NETWORK"
  • TM NETWORK DOUBLE-DECADE TOUR NETWORK
  • TM NETWORK DOUBLE-DECADE TOUR FINAL "NETWORK"
  • TM NETWORK REMASTER
2010年代
  • TM NETWORK CONCERT Incubation Period
  • TM NETWORK FINAL MISSION -START investigation
  • TM NETWORK the beginning of the end
  • TM NETWORK 30th 1984〜QUIT30 - TM NETWORK 30th 1984〜QUIT30 HUGE DATA
  • TM NETWORK 30th FINAL
2020年代
  • TM NETWORK How Do You Crash It?
  • TM NETWORK FANKS intelligence Days
  • TM NETWORK 40th FANKS intelligence Days 〜DEVOTION〜
  • TM NETWORK 40th FANKS intelligence Days 〜STAND 3 FINAL〜
  • TM NETWORK 40th FANKS intelligence Days 〜YONMARU〜
ゲーム
関連項目
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