柔利人

『唐土訓蒙図彙』(1802年日本)「柔利国」より柔利人

柔利人(じゅうりじん)は中国に伝わる伝説上の人種である。牛黎(ぎゅうり、ぎゅうれい)または留利(りゅうり)[1][2]とも呼ばれる。古代中国では北方に位置する国に棲んでいたとされる。

概説

古代中国の地理書『山海経』の海外北経・大荒北経によると、柔利国は一目国の東、深目国の西にあり、柔利人は人間の姿をしているが、手や足がひとつずつしかなく、またもないという。

類書である王圻『三才図会』では、が逆向きにも曲がると記されており、日本の『和漢三才図会』や奈良絵本『異国物語』などでもこの解説が使われている。

柔利人の登場する作品

葛飾北斎北斎漫画
第3編(1815年)に描かれている[3]

脚注

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  1. ^ 袁珂 著、鈴木博 訳『中国の神話伝説』上、青土社、1993年 ISBN 4-7917-5221-X 378頁
  2. ^ 馬昌儀『古本山海経図説』下冊 広西師範大学出版社 2007年(中文) ISBN 978-7-5633-6397-1 800頁
  3. ^ 永田生慈監修解説 『北斎漫画』1 岩崎美術社 1986年 ISBN 4-7534-1251-2 152頁

参考文献

関連項目

  • 相柳 『山海経』では相柳が誅殺された場所は柔利の地とされる