古都 (1980年の映画)

古都
Koto
監督 市川崑
脚本 日高真也
市川崑
原作 川端康成
製作 堀威夫
笹井英男
出演者 山口百恵
三浦友和
岸惠子
沖雅也
浜村純
音楽 田辺信一
主題歌 山口百恵
子守唄(ララバイ)
撮影 長谷川清
編集 長田千鶴子
製作会社 ホリ企画制作
配給 東宝
公開 日本の旗 1980年12月6日[1]
上映時間 125分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
配給収入 10億5000万円[2]
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古都』(こと)は、1980年製作の日本映画。原作は川端康成の同名小説。監督は市川崑山口百恵が二役で主演している。文部省選定。優秀映画鑑賞会推薦。公開時の惹句は「娘ごころより女ごころがいい。」[3]

ストーリー

キャスト

スタッフ

製作

山口百恵の引退記念作としてホリプロが企画制作。原作の映画化と山口の一人二役は先行して決定され、撮影は日活調布撮影所で行われた。監督を担当した市川崑は、本作以前から山口の演者としての高い力量を評価し、東宝の金田一耕助シリーズや、吉川英治原作の『牢獄の花嫁』の映画化の企画が上がった際などに出演を打診していた。しかし当時、山口を主演起用することにメリットを見出していたホリプロにすべて断られていた。市川自身は題材となった原作には難色を示し「気分が乗らなかった」と後年に述懐しているが、その市川が「100点満点でした」と評価するほど山口の演技は素晴らしく、山口が提案した発声や動作のパターンを市川が選りすぐって撮影する方式で進められたが、二役の山口が同時に鏡に映りこむ場面や傘を手渡す場面の撮影は、ビデオ合成が導入される前のオプチカル合成だったために難航し、幾度となく撮り直しが行われた。本作は東宝からの要請で1:1.5東宝ワイドフレーム方式の画面サイズで上映するために、撮影はスタンダードで行い、ワイド上映設備を持つ都市部の直営館などでは上下にマスクをかけて横長で上映できるよう、照明と構図がワイドでもスタンダードでも上映できる複雑な撮り方が行われている[4]

興行成績

山口百恵主演作では最大の配収10億5000万円の大ヒットではあったが、百恵の引退興行でもあり、ホリプロ・東宝とも配収15億円ぐらいいくのではないかと予想していた[5]

受賞

  • 文化庁優秀映画選出

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 有楽座にて特別先行上映。東宝邦画系での全国(一般)公開は12月20日から。
  2. ^ 1981年配給収入10億円以上番組 - 日本映画製作者連盟
  3. ^ 「山口百恵――古都」(なつかし2 1990, p. 142)
  4. ^ 『完本 市川崑の映画たち』、2015年11月発行、市川崑・森遊机、洋泉社、P315~318、486
  5. ^ 河原一邦「邦画マンスリー 最後の作品『古都』に全力投球 文芸路線で映画界に足跡を残した百恵の全軌跡」『ロードショー』1980年9月号、集英社、220–221頁。 

参考文献

  • 『キネマ旬報ベスト・テン80回全史 1924-2006』キネマ旬報社キネマ旬報ムック〉、2007年7月。ISBN 978-4873766560。 
  • 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』キネマ旬報社〈キネマ旬報ムック〉、2012年5月。ISBN 978-4873767550。 
  • 日高靖一ポスター提供・監修『なつかしの日本映画ポスターコレクション PART2』(永久保存)近代映画社、1990年2月。ISBN 978-4764816404。 

関連項目

  • 古都 (1963年の映画)

外部リンク

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伊豆の踊子 - 潮騒 - 初恋時代 - 絶唱 - エデンの海 - 風立ちぬ - 春琴抄 - 泥だらけの純情 - 涙の卒業式〜出発〜 - 霧の旗 - ふりむけば愛 - 炎の舞 - ホワイト・ラブ - 天使を誘惑 - 古都

助演作品
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関連項目

ホリプロ - ソニー・ミュージックエンタテインメント (旧CBSソニー) - スター誕生!

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