トランス・ワールド

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トランス・ワールド
Enter Nowhere
監督 ジャック・ヘラー
脚本 ショーン・クリステンセン
ジェイソン・ドラン
製作 ジャック・ヘラー
ダラス・ソニアー
製作総指揮 ショーン・クリステンセン
ジェイソン・ドラン
出演者 スコット・イーストウッド
サラ・パクストン
キャサリン・ウォーターストン
音楽 ダーレン・モルゼ
撮影 トーマス・M・ハーティング
配給 ライオンズゲート
公開 2011年10月22日(スクリームフェスト映画祭)
上映時間 89分
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
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トランス・ワールド』(原題:Enter Nowhere)(別名: ブラックウッドの幽霊[1]は、2011年制作のアメリカ合衆国のSF・スリラー映画[2][3][4]

主演は、スコット・イーストウッドサラ・パクストンキャサリン・ウォーターストン。監督は、ジャック・ヘラー。

あらすじ

ジョディ(サラ・パクストン)とボーイフレンドのケビン(クリストファー・デナム)はコンビニエンスストアに強盗に押し入る。ジョディは店員(ジェシーJ.ペレス)に銃を構え、金庫を開けるように要求する。不可解にも、店員はジョディに、「金庫を開けるのは構わないが、きみが中身を気にいるとは思えない」と伝える。不愉快に感じた彼女は彼を撃ち殺してしまう。

サマンサ(キャサリン・ウォーターストン)は、一人森の中を歩く。古びた小屋に行き着くと、そこでトム(スコット・イーストウッド)と出会う。サマンサは車がガス欠したために一緒にいたが行方のわからなくなった夫を探して小屋にたどり着き、トムは事故で車が故障したために数日前から小屋に滞在していると、お互いの素性を明かす。そして翌朝、小屋の前でジョディが倒れているのをサマンサが見つける。ジョディがそこに行き着いた素性を明かし、三人はその晩を小屋で過ごした。

彼らは森を散策し、脱出の方法を試みる。だが、小屋から一直線に進むと、また小屋に戻ってくることに気づき、それをジョディは「まるでパックマンのようだ」と言う。また、3人がその世界に来る前、アメリカ国内の異なる州で車を走らせていたという事実に気づき、事態はより奇妙な様相を呈する。さらに、彼らはそれぞれ異なる年代を生きているということにも気づく。サマンサが1962年であると話し、ジョディは1984年製のダウンベストのタグを見せる。トムは、現在が2011年だと話す。

3人が何が起こっているのかを理解しようとしていたとき、小屋の外に銃を持った兵士がいることに気づく。その男は、ハンス(ショーン・サイポス)というドイツの兵士。父がドイツ人のサマンサはドイツ語を少し話せたが、ハンスを説得することはできない。ハンスは3人を拘束する。彼は拘束したジョディのペンダントを見つけ、それをどこで見つけたのかを問いただす。すると、そのペンダントを持っていたのは、ジョディだけでなく、サマンサとハンスも同じだった。

エピソード

  • スコット・イーストウッドは俳優クリント・イーストウッドの息子で、今作が初主演作だった。また、キャサリン・ウォーターストンは俳優サム・ウォーターストンの娘、サラ・パクストンは俳優ビル・パクストンの遠い親戚である。
  • スコット・イーストウッドとハンス役のショーン・サイポスは、2013年公開の『飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』(原題:Texas Chainsaw 3D)でも共演している。
  • 監督のジャック・ヘラーは、ドラマ『LOST』や『トワイライトゾーン』のエピソードから影響を受けたと語っている[5]
  • 低予算で製作され、監督は製作費について「It’s very, very low…, it was a nice six figure number.(非常に非常に低いです…、素敵な6桁の数字でした)」と数十万ドル程度だったことを明かしている[5]
  • 森のシーンはニューヨーク州ロングアイランドのガールスカウトキャンプ場で撮影された。木々に囲まれているが、実際には小屋のすぐ近くにビーチがある場所だった[5]
  • ジョディがサマンサに「『脱出』を知らない? 怖い映画よ」と、1972年公開の映画『脱出』に言及するシーンがある(20分過ぎ)。また、ハンスが現れた際、ジョディが「マイケル・マイヤーズだわ」とホラー映画『ハロウィン』シリーズの殺人鬼に例えるシーンがある。
  • 舞台となったドイツとの国境付近のポーランドヴィエルニは、1939年9月1日にドイツ軍により爆撃され第二次世界大戦の始まりとなったヴィエルニ爆撃(英語版)があった都市である。

脚注

  1. ^ Duffus, Paul (19 February 2015). “'The Haunting of Black Wood' Contains No Haunting Whatsoever”. PopMatters(英語版). 2015年3月21日閲覧。
  2. ^ Lanzagorta, Marco (22 April 2012). “Reassessing Parenthood in 'Enter Nowhere'”. PopMatters(英語版). 2013年8月19日閲覧。
  3. ^ “Enter Nowhere”. The New York Times. 2012年6月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月22日閲覧。
  4. ^ Pritchard, Paul (March 28, 2012). “Enter Nowhere”. DVD Verdict(英語版). 2013年8月19日閲覧。
  5. ^ a b c Chris Eggertsen (2011年6月22日). “Interview with 'Enter Nowhere' Director Jack Heller!”. Bloody Disgusting. 2022年7月22日閲覧。

外部リンク