カルメン・マルティネス=ボルディウ (第2代フランコ女公爵)

この名前は、スペイン語圏の人名慣習に従っています。第一姓(父方の姓)はマルティネス=ボルディウ第二姓(母方の姓)はフランコです。
カルメン・マルティネス=ボルディウ
Carmen Martínez-Bordiú
元・第2代フランコ女公爵
1969年の写真
在位 2018年 - 2022年に称号廃止
続柄 初代フランコ女公の長女

全名
一覧参照
  • María del Carmen Esperanza Alejandra de la Santísima Trinidad
    マリア・デル・カルメン・エスペランサ・アレハンドラ・デ・ラ・サンティシマ・トリニダ
敬称 Excelentísima Señora(閣下)
出生 (1951-02-26) 1951年2月26日(73歳)
スペインの旗 スペインマドリードエル・パルド宮殿(スペイン語版)
配偶者 カディス公爵(スペイン語版)アルフォンソ
  ジャン=マリー・ロッシ
  ホセ・カンポス・ガルシア
子女
一覧参照
家名 マルティネス=ボルディウ家
父親 10代ビリャベルデ侯クリストバル・マルティネス=ボルディウ
母親 初代フランコ女公カルメン・フランコ
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マリア・デル・カルメン・マルティネス=ボルディウ・イ・フランコスペイン語: María del Carmen Martínez-Bordiú y Franco1951年2月26日 - )は、スペイン貴族。総統フランシスコ・フランコの孫娘にあたる。母よりフランコ公爵位を継いでいたが、2022年の国民記憶法(英語版)施行により称号を剥奪された[1]

経歴

1963年、祖父である総統フランシスコ・フランコ(サングラスの人物)とカルメン(中央の少女)。左端は父親の第10代ビリャベルデ侯爵クリストバル・マルティネス=ボルディウ

1951年2月26日に第10代ビリャベルデ侯爵クリストバル・マルティネス=ボルディウとその妻カルメン・フランコ(後の初代フランコ女公爵。総統フランシスコ・フランコとその妻カルメン・ポロの一人娘)の間の長女としてマドリードエル・パルド宮殿(スペイン語版)に誕生[2]

1972年にスペイン王アルフォンソ13世の次男セゴビア公爵(スペイン語版)ハイメの長男であるアルフォンソと結婚(この際にアルフォンソにはフランコ総統より一代限りの爵位としてカディス公爵(スペイン語版)位が与えられた)。この縁組は孫娘を将来の王妃にしようとしたフランコ総統が進めた政略結婚だったといい、二人は6カ月のデートだけで結婚したという[2]。カディス公夫妻は男子を二人儲けたものの、カディス公は妻について「女性・妻・母親として必要な基盤が不足している」と不満を持っており、結局離婚に至った[2]。なおスペイン王フェリペ5世によるフランス王位継承権放棄を無効であると主張するレジティミスム(正統王朝派)の一派はスペイン・ブルボン家(ボルボン家)のカディス公を「フランス王アルフォンス2世」と見做していたため、カディス公の死後はカディス公と彼女の間の子ルイス・アルフォンソ・デ・ボルボン・イ・マルティネス=ボルディウが彼らから「フランス王ルイ20世」と見做されている。

カディス公との離婚後、マドリードを離れてパリでジャン=マリー・ロッシと結婚生活を送った。彼との間には娘を一人儲けた。彼との離婚後にはホセ・カンポス・ガルシア(José Campos García)と結婚した[2]

母方の祖母カルメン・ポロが持つメイラス卿(スペイン語版)や、父が持つビリャベルデ侯爵位は弟のフランシスコ・フランコが継承していたが、2006年の不動産相続の法律により男女同権が定められたため、2017年に母が死去した後には母の持つフランコ公爵位は彼女が継承した[3]。しかし2022年の国民記憶法(英語版)施行に伴ってフランコ公爵位は称号廃止となった[1]

家族

1972年3月8日カディス公爵(スペイン語版)アルフォンソ(スペイン王アルフォンソ13世の次男セゴビア公爵(スペイン語版)ハイメの長男)と結婚。彼との間に以下の2子を儲ける。

1979年にカディス公と別居し、1982年に離婚。1984年にフランス人のジャン=マリー・ロッシ(Jean-Marie Rossi, 1930年11月18日-)と再婚。彼との間に以下の1子を儲けた。

  • 第3子(長女)マリア・シンシア・フランシスカ・マチルダ・ロッシ(María Cynthia Francisca Matilda Rossi, 1985年4月28日 - )

1994年にロッシと別居し、1995年に離婚。2006年6月18日にホセ・カンポス・ガルシア(José Campos García)と結婚した。

紋章

  • 1951年から1972年、1986年から2018年の紋章
    1951年から1972年、1986年から2018年の紋章
  • カディス公爵(スペイン語版)夫人・アンジュー公爵夫人としての紋章(1972年-1986年)
    カディス公爵(スペイン語版)夫人・アンジュー公爵夫人としての紋章(1972年-1986年)
  • フランス王妃請求者としての紋章(1975年-1986年)
    フランス王妃請求者としての紋章(1975年-1986年)
  • フランコ女公爵としての紋章(2018年-2022年)
    フランコ女公爵としての紋章(2018年-2022年)

系譜

カルメン・マルティネス=ボルディウ (第2代フランコ女公爵)の系譜
16. トマス・マルティネス・イ・ロドリゲス
8. アンドレス・マルティネス・イ・コド・デ・グスマン
17. ホセファ・イサベル・コド・デ・グスマン・イ・アルディオ
4. ホセ・マリア・マルティネス・イ・オルテガ
18. ホセ・オルテガ・イ・メルガレホ
9. カタリナ・オルテガ・イ・トレド
19. アングスティアス・トレド・イ・ビコ
2. 10代ビリャベルデ侯クリストバル・マルティネス=ボルディウ
20. 8代ビリャベルデ侯ルイス・ボルディウ・イ・ガルセス・デ・マルシージャ
10. クリストバル・ボルディウ・イ・デ・プラット
21. マリア・デル・カルメン・デ・プラット・イ・サンチェス=サルバドール
5. 9代ビリャベルデ女侯マリア・デ・ラ・オ・エスペランサ・ボルディウ・イ・バスカラン
22. 陸軍大将ホセ・デ・バスカラン・イ・フェデリク(スペイン語版)
11. マリア・デ・ラ・オ・バスカラン・イ・レイナ
23. マリア・アデライダ・デ・レイナ・ヴィセット=フェルナンデス・デ・コルドバ
1. 2代フランコ女公マリア・デル・カルメン・マルティネス=ボルディウ・イ・フランコ
24. フランシスコ・フランコ・イ・ヴィエッティ
12. ニコラス・フランコ・イ・サルガド=アラウホ
25. エルメネギルダ・サルガド=アラウホ・イ・ペレス
6. 総統フランシスコ・フランコ・バアモンデ
26. ラディスラオ・バアモンデ・イ・オルテガ
13. マリア・デル・ピラール・バアモンデ・イ・パルド・デ・アンドラーデ
27. マリア・デル・カルメン・パルド・デ・アンドラーデ・イ・パルド・デ・アンドラーデ
3. 初代フランコ女公マリア・デル・カルメン・フランコ・イ・ポロ
28. クラウディオ・ポロ・イ・アストゥディージョ
14. フェリペ・ポロ・イ・フロレンス・デ・ベレテラ
29. ボニファシア・フロレス・デ・ベレテラ
7. 初代メイラス女卿(スペイン語版)マリア・デル・カルメン・ポロ・イ・マルティネス=バルデス
30. ラファエル・マルティネス=バルデス
15. ラモナ・マルティネス・バルデス・イ・マルティネス=バルデス
31. マリア・デ・ラ・カリダード・マルティネス=バルデス

脚注

出典

[脚注の使い方]
  1. ^ a b ISSN 0212-033X. https://www.boe.es/buscar/pdf/2022/BOE-A-2022-17099-consolidado.pdf. 
  2. ^ a b c d Barrientos, Paloma (2021年2月26日). “Carmen Martínez-Bordiú cumple 70: sus días en El Pardo con los amores de su vida”. Vanitatis El Confidencial. 2021年4月1日閲覧。
  3. ^ Galiacho, Juan Luis (2018年2月4日). “Francis Franco, el nieto millonario del general: garajes, fincas y mando en plaza familiar”. El Español. 2021年4月1日閲覧。

外部リンク

  • ウィキメディア・コモンズには、カルメン・マルティネス=ボルディウに関するカテゴリがあります。
スペインの爵位
先代
カルメン・フランコ
第2代フランコ女公爵G.E.
2018年 - 2022年
次代
称号廃止