アガサ・クリスティー・アワー

アガサ・クリスティー・アワー
The Agatha Christie Hour
原作 アガサ・クリスティー
監督 マイクル・シンプソン
ブライアン・ファーナム
ジョン・フランカウ
シリル・コーク
デズモンド・ディヴィス
クリストファー・ホドスン
製作
プロデューサー Pat Sandys
放送
放送国・地域イギリスの旗 イギリス
放送期間1982年9月7日 - 1982年11月16日
放送分52分
回数10
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アガサ・クリスティー・アワー』(あがさくりすていあわー、原題:The Agatha Christie Hour)は、アガサ・クリスティーのミステリー短編を原作とし1982年に放送されたイギリステレビドラマミニシリーズである。同年にコリンズ社が放映話の原作をまとめて発行した短編集『青い壺の謎』(原題:The Agatha Christie Hour)についても本項で取り扱う。

概要

『アガサ・クリスティー・アワー』(原題:The Agatha Christie Hour[1])は、アガサ・クリスティーのミステリー短編を原作とし1982年に放送されたイギリスの1時間テレビドラマのミニシリーズ。製作はテムズ・テレビ(Thames Television International)。シリーズは、1982年9月7日から11月16日まで全10話が放送された。監督はマイクル・シンプソン、ブライアン・ファーナム、ジョン・フランカウ、シリル・コーク、デズモンド・ディヴィス、クリストファー・ホドスン。2話のみの登場であるがパーカー・パインをモーリス・デナムが演じた。エルキュール・ポアロミス・マープル等他のレギュラー探偵は登場しない。 日本ではLaLa TVAXNミステリーで放送された。

各話リスト

各話リスト
話数 イギリスの旗
放映日
日本の旗
放映日
タイトル 脚本 演出 出演 備考
1 1982年9月7日 The Case of the Middle-Aged Wife
中年夫人の事件
Freda Kelsall マイクル・シンプソン Maurice Denham(パーカー・パイン),

Angela Easterling(ミス・レモン), Nicholas Cook(Eric), Malcolm Hebden(ウエイター), Nick Curtis(a Crooner), Linda Robson(Edna), Monica Grey(美容師), Brenda Gowling(Miss Draper), Rupert Frazer(クロード・ラトレル), Gwen Watford(マライア・パキントン), Peter Jones(ジョージ・パキントン), Kate Dorning(ナンシー)

2 1982年9月14日 In a Glass Darkly
ほのぐらい鏡の中に
William Corlett デズモンド・ディヴィス Nicholas Clay(Matthew Armitage),

Emma Piper(シルヴィア・カーズレーク), Shaun Scott(ニール・カーズレーク), Johnathon Morris(アラン・カーズレーク), Paul Williamson(Mr. Carslake), Elspet Gray(Mrs. Carslake), Nicholas Le Prevost(デリク・ウェインライト), Marjorie Bland(Charlotte Hardy), David Cook(Captain Mountjoy), John Golightly(Commanding Officer), John Wheatley(Barton), Brian Anthony(チャールズ・クローリー), Kenneth Midwood(Mr. Hobbs), Valerie Lush(Mrs. Hobbs), Eileen Davies(Nurse), Elizabeth Benson(Mrs. Armitage), Sarah-Jane Bickerton(Lucy Jerrard)

3 1982年9月21日 The Girl in the Train
車中の娘
William Corlett ブライアン・ファーナム David Neal(ロジャーズ執事),

Roy Kinnear(運転手), James Grout(ウィリアム・ローランド), Ernest Clark(ジャロルド警部), Ron Pember(the Mysterious Stranger), Sarah Berger(エリザベス), Osmund Bullock(ジョージ・ローランド), Harry Fielder(護衛)

4 1982年9月28日 The Fourth Man
第四の男
William Corlett マイクル・シンプソン John Nettles(ラウール・ルタルドー),

Roy Leighton(若い頃のラウール), Michael Gough(サー・ジョージ・デュランド), Geoffrey Chater(パーフィット師), Alan MacNaughtan(サー・キャンベル・クラーク博士), Prue Clarke(アネット・ラヴェル), Fiona Mathieson(フェリシー・ボー), Barbara Bolton(Mademoiselle), Frederick Jaeger(The Count), Eric Richard(Stage Manager), Christopher Wren(Annette's Attendant), Stuart Fell(Juggler), Cy Town(Porter)

5 1982年10月5日 The Case of the Discontented Soldier
不満軍人の事件
T.R. Bowen マイクル・シンプソン Maurice Denham(パーカー・パイン),

Angela Easterling(ミス・レモン), William Gaunt(チャールズ・ウィルブレアム少佐), Lally Bowers(アリアドニ・オリヴァ), Walter Gaunt(Wally), Peter Brayham(襲撃犯1), Lewis Fiander(リード弁護士), Barbara New(Mrs. Benson), Patricia Garwood(フリーダ・クレッグ), Derek Smee(Head Waiter), Karen Mount(English Rose), Paul Dadson(Neville), Jason Norman(Charlie), Veronica Strong(マドレーヌ・ド・サラ), Terry Plummer(襲撃犯2)

6 1982年10月12日 Magnolia blossom
マグノリアの香り
John Bryden Rodgers ジョン・フランカウ Ciaran Madden(テオドーラ・ダレル),

Jeremy Clyde(リチャード・ダレル), Ralph Bates(ヴィンセント・イーストン), Brian Oulton(Bates), Alexandra Bastedo(Clare Hamilton), Jack May(Colonel Jaggers), Charles Hodgson(Cabinet Minister), Phillip Cade(Bobby Dorkins), Sarah-Jane Varley(Vanessa), Graham Seed(Charles Willerby), Jane Laurie(Imogen), Jennifer Croxton(Marlita), Keith Marsh(検札係), Derek Fuke(タクシー運転手)

7 1982年10月19日 The mystery of the blue jar
青い壺の秘密
T.R. Bowen シリル・コーク Michael Aldridge(アンブローズ・ラヴィントン博士),

Robin Kermode(ジャック・ハーティントン), Derek Francis(ジョージ伯父), Isabelle Spade(フェリーズ・マルショー), Hugh Walters(Mr. Dodds), Ivor Roberts(Mr. Hubble), Robert Austin(Police Sergeant), Glynis Brooks(Agnes), Philip Bird(Marchaud), Tara Ward(Portia)

8 1982年11月2日 The Red Signal
赤信号
William Corlett ジョン・フランカウ Alan Badel(サー・アリントン・ウエスト),

Christopher Cazenove(ジャック・トレント), Rosalie Crutchley(ミセス・トムソン), Joanna David(クレア・トレント), Michael Denison(召使いジョンソン), Violet Eversleigh(ミセス・ヴァイオレット・エヴァズレー), Richard Morant(ダーモット・ウエスト), Hugh Sullivan(召使いミルソン), David Rolfe(Charlson), Ewan Roberts(McKern), Christopher Wren(Garry Benson), Michael Mellinger(Guido), Bob Keegan(ヴェラル警部), Andrew McCulloch(コーリー巡査),

9 1982年11月9日 Jane in Search of a Job
ジェインの求職
Gerald Savory クリストファー・ホドスン Tony Jay(フョードル・アレクサンドロヴィッチ・ストレプティッチ伯爵),

Elizabeth Garvie(ジェイン・クリーヴランド), Stephanie Cole(アンナ・ミハイロヴナ・ポポレンスキー公爵夫人), Geoffrey Hinsliff(クラーニン大佐), Amanda Redman(ポーリーン・オストロヴァ大公女), Andrew Bicknell(Nigel Guest), Helen Lindsay(アンチェスター伯爵夫人), Julia McCarthy(Miss Northwood)

10 1982年11月16日 The Manhood of Edward Robinson
エドワード・ロビンソンは男なのだ
Gerald Savory ブライアン・ファーナム Rupert Everett(Guy),

Cherie Lunghi(レディー・ノリーン・エリオット), Nicholas Farrell(エドワード・ロビンソン), Ann Thornton(モード), Julian Wadham(ジェラルト・チャンプニーズ), Margery Mason(Mrs. Lithinglow), Tom Mannion(Herbert), Sallyanne Law(Millie), Patrick Newell(the Major), Bryan Coleman(Lord Melbury), Nicholas Bell(Jeremy), Riona Hendley(Poppy), Simon Green(Sebastian), Georgina Coombs(Diana), Rio Fanning(Barman), Frank Duncan(Grosvenor),

脚注(各話リスト)

青い壺の謎(短編集)

青い壺の謎(短編集)』(あおいつぼのなぞ、原題:The Agatha Christie Hour)は、1982年に刊行されたイギリス小説家アガサ・クリスティーの短編集である。上記テレビシリーズ『アガサ・クリスティー・アワー』に合わせてイギリスのコリンズ社が編纂したもの。日本では1985年に中村妙子の翻訳で、新潮文庫から『青い壺の謎』と題して刊行された。新潮文庫では、すでに「中年の人妻の事件」が『クリスティ短編集(一)』に、「不満な軍人の事件」が『クリスティ短編集(二)』に収録済みであったが、コリンズ社からの編集意図を尊重してほしいという強い要望により、中村妙子訳で重複して収録することになった。重複しているという「注記」は本短編集と、前記の2つの短編集計3冊の巻末に掲載されている。 後に早川書房のクリスティー文庫の短編集『マン島の黄金[2]に収録される「白木蓮の花」の日本語訳は、中村妙子訳の『ハヤカワ・ミステリマガジン』1975年12月号(No.236)掲載分が初訳、書籍は本書収録分が初である。

収録作品

短編集に収録している順、各2行目はクリスティー文庫版の短編集名とタイトル(同題の場合は省略)。
  • 四人目の男("The Fourth Man")
    死の猟犬』収録「第四の男」
  • 不満な軍人の事件("The Case of the Discontented Soldier")
    パーカー・パイン登場』収録「退屈している軍人の事件」
  • 赤信号("The Red Signal")
    『死の猟犬』収録
  • 縁は異なもの("The Girl in the Train")
    リスタデール卿の謎』収録「車中の女」
  • 白木蓮の花("Magnolia Blossom")
    『マン島の黄金』収録
  • ジェインの職探し("Jane in Search of a Job")
    『リスタデール卿の謎』収録「ジェインの求職」
  • 仄暗い鏡の中に("In a Glass Darkly")
    黄色いアイリス』収録
  • 中年の人妻の事件("The Case of the Middle-aged Wife")
    『パーカー・パイン登場』収録「中年夫人の事件」
  • 青い壺の謎(The Mystery of the Blue Jar
    『死の猟犬』収録
  • あっぱれ、男("The Manhood of Edward, Robinson")
    『リスタデール卿の謎』収録「エドワード・ロビンソンは男なのだ」

対比表

対比表
  • 短編の題名の前に付く数字は、その短編集の収録順番。
  クリスティ短編集(一) クリスティ短編集(二) 青い壺の謎 情婦(検察側の証人[注(対比表) 1]) クリスティーの6個の脳髄 エルキュール・ポアロ ミス・マープル 備考
シリーズ 世界の名探偵
コレクション10:4
世界の名探偵
コレクション10:8
原題 The Agatha Christie hour
編者 各務三郎
訳者 井上宗次石田英二 中村妙子 松本恵子 深町眞理子 戸田裕之 雨沢泰
カバー 鈴木邦治、野中昇 野中昇 上原徹 装画:塚本昇司、装丁:菊地信義
収録話数 13 14 10 7 11 8 8
出版社 新潮社 角川書店 講談社 集英社
文庫名 新潮文庫
赤135-B、
ク-3-2
新潮文庫
赤135-C、
ク-3-3
新潮文庫
ク-3-10
角川文庫
赤 502-8
講談社文庫103-5
BX239
集英社文庫
特10-4
集英社文庫
特10-8
ページ数 336 374 332 220 329 282 282
ISBN 4102135022 4102135030 978-4102135112 404-250208-3 4061372394 978-4-087485592 978-4-087485639
出版日 1960年5月5日 1961年12月20日 1985年1月25日 1969年2月 1979年8月 1997年5月20日 1997年6月20日
改版 改版 55刷改版1994
クリスティー文庫 早川書房
短編集 収録順 タイトル
ポアロ登場
(全14編)
1 <西洋の星>盗難事件 2.西方の星 2.<西の星>盗難事件
2 マースドン荘の悲劇 11.マーズドン荘の悲劇
3 安アパート事件 10. 安アパートの冒険
5 百万ドル債券盗難事件 12.百万ドル公債の盗難
6 エジプト墳墓の謎 3.エジプト墓地の冒険 7.エジプト人墓地の冒険 3.エジプト王陵の謎
7 グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件 13.グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件
8 首相誘拐事件 9.首相誘拐事件 3.首相誘拐事件 1.イギリス首相誘拐事件
9 ミスタ・ダヴンハイムの失踪 4.ダヴェハイム氏の失跡 4.ダベンハイム氏の失踪
10 イタリア貴族殺害事件 5.イタリア貴族の怪死 6.イタリア貴族の怪死
11 謎の遺言書 8.遺言書紛失事件
12 ヴェールをかけた女 5.ヴェ-ルの貴婦人
おしどり探偵
(全15編)
12 鉄壁のアリバイ 6.鉄壁のアリバイ
謎のクィン氏
(全12編)
1 クィン氏登場 7.ハーリー・クィン登場
8 ヘレンの顔 8.ヘレンの顔
火曜クラブ
(全13編)
1 火曜クラブ 6.火曜の夜のつどい
2 アスタルテの祠 7.アスターティの神殿
3 金塊事件 8.金塊事件
4 舗道の血痕 9.舗道の血痕
5 動機対機会 10.動機対機会
7 青いゼラニウム 4.青いゼラニウム 1.青いゼラニウム
8 二人の老嬢 2.話し相手
9 四人の容疑者 3.四人の容疑者
10 クリスマスの悲劇 2.クリスマスの悲劇
13 溺死 1.溺死 4.溺死
死の猟犬
(全12編)
2 赤信号 3.赤信号
3 第四の男 1.第四の男
5 ランプ 11.ランプ
7 検察側の証人 1.検察側の証人 1.情婦
8 青い壺の謎 9.青い壺の謎
リスタデール卿の謎
(全12編)
2 ナイチンゲール荘 2.うぐいす荘
3 車中の女 4.縁は異なもの
5 エドワード・ロビンソンは男なのだ 10. あっぱれ、男
7 ジェインの求職 6.ジェインの職探し
パーカー・パイン登場
(全12編)
1 中年夫人の事件 11.中年の人妻の事件 8.中年の人妻の事件
2 退屈している軍人の事件 14.不満な軍人の事件 2.不満な軍人の事件
3 困りはてた婦人の事件 12.悩める淑女の事件
4 不満な夫の事件 3.不満な夫の事件
5 サラリーマンの事件 13.あるサラリーマンの冒険
6 大金持ちの婦人の事件 4.金持ちの女の事件
9 シーラーズにある家 5.シラズの事件
10 高価な真珠 6.高価な真珠
12 デルファイの神託 7.デルフィの神託
黄色いアイリス
(全9編)
1 レガッタ・デーの事件 9.明けの明星消失事件
2 バグダッドの大櫃の謎 3.バグダッドの櫃の秘密
7 仄暗い鏡の中に 7.仄暗い鏡の中に
愛の探偵たち
(全8編)
2 奇妙な冗談 5.風変わりな悪戯 5.風変わりないたずら
4 申し分のないメイド 6.申し分のないメイド
5 管理人事件 7.ミス・マ-プル、風邪をなおす
クリスマス・プディングの冒険
(全6編)
4 二十四羽の黒つぐみ 2.二十四羽の黒つぐみ 6.二十四羽の黒鶫
教会で死んだ男
(全13編)
8 プリマス行き急行列車 7.プリマス行き急行列車
9 料理人の失踪 5.クラパムの料理女 4.クラパムの料理女の謎
11 スズメ蜂の巣 1.すずめばちの巣 8.すずめばちの巣
12 洋裁店の人形 10.人形
13 教会で死んだ男 8.やすらぎの地
マン島の黄金
(全12編)
8 (バグダッド大櫃の謎) 3.バグダッドの櫃の秘密 [注(対比表) 2]
11 白木蓮の花 5.白木蓮の花
巻末 訳注
解説 井上宗次、石田英二
解説 中村妙子 あとがき 訳者 クリスティー略年譜・
著作リスト
解説 矢野浩三郎 エルキュール・ポアロ・グラフィティ
鑑賞 池内紀 フェアプレイの原則
解説 大津波悦子 ミス・マープル誕生
鑑賞 赤川次郎 「お隣の犯罪者」
備考       [注(対比表) 3]    

脚注(対比表)

  1. ^ ビリー・ワイルダー監督の映画『情婦』と同じ書名だったが、後に『検察側の証人<情婦>改題』という書名に変わった。
  2. ^ クリスティー文庫『黄色いアイリス』にも収録されている。
  3. ^ 現在、グーテンベルク21が電子書籍化している。

脚注

  1. ^ 数藤康雄=編『アガサ・クリスティー百科事典』早川書房クリスティー文庫100 ISBN 978-4151301001 2004年刊 398ページでは、Agatha Christie's Hourとなっている。
  2. ^ 前身のハヤカワ・ミステリ文庫版の『マン島の黄金』には未収録。

出典

  • 数藤康雄=編『アガサ・クリスティー百科事典』早川書房クリスティー文庫100 ISBN 978-4151301001 2004年刊 398~399ページ 

外部リンク

  • The Agatha Christie Hour - IMDb(英語).
  • The Agatha Christie Hour at Screenonline.org.
長編推理小説
エルキュール・ポアロ
ミス・マープル
トミーとタペンス
その他
短編集
その他書籍
戯曲
登場人物
映像化作品
日本国外作品
日本国内作品
関連項目
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